けものフレンズ2炎上事件botのブログ

けものフレンズ2及びそれらの派生に関する炎上の原因や問題点を呟く非公式bot。

けものフレンズ視聴者観点から見る、ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

本活動からは内容が逸れますが、先ずラブライブシリーズの虹ヶ咲の感想を並べていきます。
たつき監督の作品を見て中身を評価出来る方なら内容を理解して貰えると期待し、忌憚のない意見を聞いてみたくて文章を作成しました。


概要

東京・お台場にある、自由な校風と専攻の多様さで人気の高校「虹ヶ咲学園」。
スクールアイドルの魅力にときめいた普通科2年の高咲侑は、幼馴染の上原歩夢とともに「スクールアイドル同好会」の門を叩く。
時にライバルとして、時に仲間として、それぞれの想いを胸に日々活動するメンバーたち。
「夢を追いかけている人を応援できたら……。」
12人と1人の少女たちが紡ぐ、初めての「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」。届け! ときめき――。いままた夢を、追いかけていこう!

かいつまんで言えば、「ごく普通の高校生がスクールアイドルを目指し、それを応援する物語」です。
キャスト発表はたつき監督の降板報告間際の2017年9月21日でした。

ラブライブ!Official Web Site | ニュース



その1 CGが凄い

アイドルアニメなので、ライブシーンのクオリティが生命線です。
手描きとCGのハイブリッドになっておりCGをふんだんに使用していますが、そのクオリティが非常に高いです。
↓実際の映像の例



(元ツイートは本編映像を引用していたからか現在はツイートを削除)


キャラデザが他シリーズとは違う(後述)のが奏功したのかCGが手描きと遜色なく、特にアップになった瞬間はプロでもCGと手描きの境界がわからないほどです(遠景なら辛うじて動きからCGっぽいと判別出来る)。
たつき監督はCGの上に手描きの顔のテクスチャを貼り付けCGをセルアニメのように見せる特殊技術を使っているそうですが、その系統の技術かも知れません。

又、CGのメリットを駆使して現実ではマトリックスのように大量のカメラを用意して瞬時に切り替えるような特殊な手法でも使わないと再現不可能なカメラワークを頻発します。映画のようにリテイクを繰り返し撮影するならいざ知らず、実際のライブでこんな事は出来ません。
CGと手描きの境界が見分けが付かないほどの精巧さ、実写ですら再現困難なカメラワークやエフェクトで、ライブシーンにCGを使って何の問題が?となります。手描きが悪いとは言いませんが、高過ぎる労力と表現の限界を考えれば、CGは認めないという思想には限界を感じます。

次シリーズもこんな感じで、CG技術の高さが垣間見えます。

その2 脚本が凄い

置き論破兄貴とも呼ばれる、じゃぱりさんの考察動画やSNSに上がっている考察等を参考に脚本を見ていきます。




※ここから先はネタバレの嵐です。これから視聴する予定の人はご注意ください。








高咲侑の観点で見れば、1期は「スクールアイドルという存在を知り、スクールアイドルを応援する物語」、2期は「鐘嵐珠(ショウ ランジュ)という存在を知り、スクールアイドルを支える存在となりファンを応援する物語」だと思っています。

1期を三幕構成で見れば優木せつ菜の出会いからスクールアイドルに興味を示すのが第1幕(1話)、部員を集めて活動を広めていくのが第2幕(2~9話)、そして第3幕でスクールアイドルフェスティバルを開催し、これが侑と上原歩夢らにとっての大目標となります。
2期はランジュと出会い新たな課題を見つけるのが第1幕(1話)、ユニット結成しランジュの疑問を解いて3人が加入するのが第2幕(2~9話)、そして第3幕で13人で単独ライブを開催するのが大目標となります。

アニメの主人公は高咲侑ですが、別途キーパーソンとなる人物がおり1期では歩夢が、2期ではランジュがそれを担っています。
1期で侑はスクールアイドルにトキメキ、夢を追いかけている人を応援出来たらという思いからスクールアイドル同好会のメンバーを集め、その集大成としてスクールアイドルフェスティバル(SIF)を開催します。
一方の歩夢はせつ菜を見てスクールアイドルに興味を抱き、最初は侑の為のだけのスクールアイドルを目指していたのが抱えるものが増えていき、11・12話を経て精神的な成長をしてファン皆の為のスクールアイドルへと変化していきます。ニコニコのコメント欄等では包丁が飛び交う事もありますが、2期では独占欲による精神的に不安定な行動を見せる事はほぼなくなりました(尾行はしていましたが)。

2期のランジュは孤高のスクールアイドルとして登場し、「あなたは何故同好会にいるの?」「スクールアイドルは与えるだけでいい」「助け合うなんて情けない」という疑問を投げかけ同好会に入るのやめる所で1話が終了します。
これらは鏡の役割を持っていて、同好会に質問を投げかけると同時にランジュの内面と課題・目標を映し出しています。
同好会メンバーはランジュのライブを見た所で彼女の信念を読み取ると同時に欠けているものを感じ取り、それがきっかけとなって過去に諦めた「集団でライブを行う」事に繋がります。
6話ではSIF2の規模が大きくなり過ぎた際に各校生徒を集めて会議を行いランジュも参加。先手を打って紫苑学園に助力を求めていましたが、これはせつ菜にとっての試練なだけではなく、どんなに能力が高くても1人では解決出来ない問題を解決しランジュ自身が「大義を成す為には助け合いが必要」である事を認識する為に重要な局面だったと考えられます。その次のSIF2ではランジュがファンにサインを書いたりしていますが、徐々に心境が変化しているのかも知れません。
9話で栞子、ミアと同好会メンバーが勢揃いしてランジュを説得し同好会に加入します。それまで孤独だった事や唯一の親友である栞子の気持ちに気付けなかったショックを吐露しますが、それらの問題がここまでの話の積み重ねで解決されていくように描かれています。ランジュだけを見ればこの回で3幕構成として完結させる事も出来そうです。

一方の侑の視点で見れば、1話で投げかけられた「あなたは何故同好会にいるの?」が第2幕までの大目標となります。慣れない音楽科の授業に苦戦しつつも、同好会のメンバーのライブを見る中でトキメキを他の皆に届けたいという想いを音楽に乗せられるようになります。8話でトキランを演奏する事で「スクールアイドルではないが同好会の一員として聞いている皆に自分が感じたトキメキを届けたい」という意思を伝え、ランジュへの同好会にいる理由への返答として目標を果たします。
これらは侑の目標でありつつ侑の音楽の才能の開花に一役買ったであろうミアにも影響を与えます。本当はライブをしたいが過去のトラウマから一歩を踏み出せず、一見正しい事を言っているようで他人に他人の為の曲を提供する言わば「逃げ」の体制を取り続けたミアを動かしていく事になります。9話で天王寺璃奈の言葉で自分の為の自分の曲を作り、ランジュの心を動かしましたがこの歌詞の内容がランジュから感銘を受け、今度はランジュを動かそうとしており「スクールアイドルは与えるだけでいい」というランジュの思想に対する返答となっています。衣装もランジュのものを模した形になっています。

9話で終わってしまっても十分まとまった話なのですがここでは終わりません。メタ的に言えば「新規3人に同好会メンバーとしての出番を与える」「全体曲やライブを売り込む」ですが、「同好会として単独で何かを成し遂げる」という大目標を達成する為です。
様々な登場人物がいますが、キャッチフレーズにあるように「あなたと叶える物語」が主軸になっています。12話の侑のトークのように走り出している人(三船薫子)、向いてないとか(栞子)遅いとか(川本美里)、上手く行かない事(ミア)、これらの「夢に向かって頑張る人」の問題を応援し、叶えてきました。
1期も2期も「あなた」と叶える物語になっていますが、「あなた」の解釈が拡大しているのだと思います。
1期ではスクスタの「あなた」の1人である侑が同好会メンバーのライブを行うという夢を叶え、同好会メンバーは13話で「あなた(=侑)の為の歌」を最後に歌い、最後は音楽科に転科という夢に向かって歩み始めました。
2期では侑はスクスタの「あなた」から一歩先に踏み出した同好会の一員という1個人になり、同好会メンバーと共に「あなた=視聴者」を応援する為に


1期:あなた=侑、同好会内部で完結した物語
2期:あなた=視聴者、視聴者全体の視点での物語

 

「あなたと夢を叶える物語」と「スクールアイドルの活動」という主幹となる部分が太く出来ているのも特徴です。登場人物の多くは夢に対する諦めやためらいを抱えつつ、同好会のメンバーと触れ合ったりライブを見るうちに夢を叶えようと思う気持ちになっていくという展開が基軸がぶれません。同好会メンバーの日常も描かれますが、それらが同好会やスクールアイドルとしての活動に戻ってくるように設計されています。そもそも尺が限界なので不要な話を作る余裕が無かったようにも見えます。
10話で新規メンバーの同好会入りという部分を全面的に描き、11話で新たなメンバーが加わった中での新たな目標を描き、12話で同好会としてスクールアイドルとして何を与えたいのかが描かれ、13話のライブに繋がっています。

他の登場人物も与えられた尺の中で多くの成長・友情を描かれていますが、文章量が尋常でなくなってしまうのと、そもそも投稿者の本来の活動から離れたカテゴリの内容なので割愛します。

話の積み重ねが丁寧かつスクスタ本編・掲載雑誌の4コマ・キャスト関連等色々な所から引っ張って来ていますが、最後の最後でようやく気付かされたチェーホフの銃要素を紹介するなら、OPで高咲侑が水中でピアノを弾き、EDでメンバーが反対を向くシーンがあります。これらは13話まで見ると、高咲侑が同好会の1員として縁の下で支えている事や、メンバーを見るのが観客視点から背後で演奏している侑視点に切り替わっていたのだと分かります。
他には、OPでのカラオケに行っているシーン、フィギュア化された所で優木せつ菜のフィギュアと同じポーズに合わせているっぽい事が分かりました。





話が長くなりましたが、悪人を作り出さないやさしい世界で丁寧に話を構築する展開の良さを理解出来るのではないかと思います。


次は、あなたの番!


その3 逆境が凄い

アニメがライブイベントそのものを題材を理由にするの1つに、「キャストの夢がライブを行う事」があると思います。
アニメ虹ヶ咲について解説するにはコンテンツとしての虹ヶ咲を解説する必要があります。

(これまでの経歴の解説動画)

2017年に発足した「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」ですが、他シリーズとは違いあくまでスクスタ(ゲーム)の声入れに楽曲の歌唱及び宣伝ユニットという扱いであり、非常に険しい茨の道でした。メンバー集めの時点でAqoursやLiellaと差が出ていて、半分くらいはライブとは無縁な歌唱力が高いというだけのありきたりの声優でした。
アニメ化の予定なしは度々語られていますが、当人らの能力やキャリア以外に音響監督がオフィシャルBOOKにて「あくまでゲーム企画だったのでキャスティング段階でも深く関わった」「スケジュール合わせ等をそこまで意識しなくて良かった」と述べている事からも、虹ヶ咲ではそもそもライブの企画自体が存在しなかった事が伺えます。虹ヶ咲のキャストが極めて審査が厳しい他グループのオーディションを受けたら全滅するでしょう。実際、三船栞子役の小泉萌香は舞台仕事をこなす等虹の中ではライブの適性がありますが、Aqoursでオーディションを落ちて虹ヶ咲のオーディションに受かっています。
運営が虹ヶ咲を外伝として認識している事実は抗い難く、ロゴの時点で他シリーズと表記が異なり、加えて同好会という設定もありグループ名が存在しません。その為「同好会」「ニジガク」「虹ちゃん」等の呼称になっているのも特徴の1つです。



肝心のゲームは18年配信開始予定だったものが延期を重ねて開始したのが19年秋と発表から2年の月日を要しました。
その間の表立った活動は9人を3つのグループに分けてラブライブの掲載雑誌や他ゲームのアプリの宣伝という、スクスタ本編とは無関係なものでファンは応援したくても出来ない状況でした。本筋の活動は進まないのに雑誌で延々と人気投票等対立煽りのような活動ばかり行われ最下位はエロ衣装イラストを描かれる、しかも担当漫画家の人気が露骨に影響が出るという理不尽さでした。
ラジオのパーソナリティ3名も人気投票で決められ、選ばれなかった6名が生放送で謝罪、アンチからの罵倒メールを読まされるという内容で運営は顰蹙を買う事になりました。

ライブのコンテンツでありながら、プロデューサーがAqoursを掛け持ちしておりそちらが大好評で優先されたのか初のCDが発売されるのですら発足から1年2か月を要しました。又、楽曲の多くはこれまでほぼ畑亜紀ひとりで作詞していたものが、虹ヶ咲では殆ど参加していないハンデを背負ったのも特徴です。
虹ヶ咲の供給の少なさからか、宣伝用にミニトーク+企画に無かったと思われるライブが観覧フリーで行われました。


ライブ衣装は無く配信での制服、キャストの半分くらいはライブ前提ではないごく普通の声優で実力未知数だった為か、Aパートは位置移動すらない簡易な振り付け、お台場の屋外広場(1期1話でせつ菜がライブを行った場所)でチケットなしに閲覧可能という、凡そラブライブの看板を背負っているとは思えない地下アイドルや学生のイベントに近い扱いでした。今企画したら警察交通課に止められるでしょう。
更に、メンバーが分かれて地方を回ってのお渡し会は、キャストが景品に数百枚分のシリアルを手書きするという過酷なものでした。

ニュース | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

しかし、これまでの苦労が実りCDオリコン週間5位(アニメカテゴリ1位)を取り、結果を出した事で流れが変わりました。翌年3月にはホテルのホール(キャパ700人程度)にてマッチングフェスが行われ、その後も順々に活動を広げて秋になってスクスタがようやくリリース、その年末に1stライブを達成しました


ヘッドライナー(イベント毎の司会進行)が人気投票で決められ、アンコールで歌えるのはその場でペンライトの数で人気投票して1人だけと対立を煽る内容でした。キャストからも涙ながらにファン同士で争わないグループであって欲しいと苦言を呈されて以降これらのシステムは無くなり、雑誌での人気投票もマンスリーアンケート(○○が似合いそうな人は?等のアンケート)に形を変えていきました。
ここで悲願のアニメ化が報告されました。

 

「中々アイマスラブライブに続く大規模なアイドルコンテンツが生まれない」と言われる事もありますが、少なくとも虹が咲と他では覚悟と精神力が違うからな気もします。弱小アイドル企画であっても最初からアニメ化やライブは最初から確定していてアニメ放送時点や放送終了後にソシャゲが終了したりします。
虹ヶ咲ではそもそも存在しなかったものを、限られたチャンスで結果を出して前に進んできました。ファンの声援がどれだけ重要なのかを一番痛感しているのではないかと思います。5thライブで朝香果林役・久保田未夢が「ライブをしたいと思っても見てくれる人がいないと仕方ない、舞台をセットしてくれる人やスタッフがいて初めて成立する」と発言していました。



その3 救済が凄い

原作であるスクスタは2ndシーズンの炎上の末13億円の赤字の赤字を出して移管と言う、コンテンツが強くても失敗する事を自ら証明する結果になりました。

2021年12月期 業績予想

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3656/yuho_pdf/S100LAUH/00.pdf

2022年12月期の第2四半期決算

【決算レポート】KLab、第2四半期は『スクスタ』移管の影響などで売上高28%減も営業赤字幅は圧縮 『ラピスリライツ』は減損計上、簡体字版は開発中止に | gamebiz


「帳簿価額の全額を減損処理」というのが、初期開発費用を数年かけて回収する予定だったものが収益が想定以下で時間をかけても回収困難と判断された為にその年度に全額損失として計上したという意味合いのようです。その年だけで13億円の損失を出した訳ではないようです
簿記に疎いので憶測になりますが、炎上時点でもセルランで月間2億以上の売上を出しており、22年度の決算では1.65億円の赤字にしかなっていない為、月2億稼いでも1億の赤字になっていた訳ではないようです。
実際にはそこまで大幅な赤字では無かったものの、開始までに約2年遅れという機会損失と契約不履行及びアニメ放送期間にも関わらず売上が低下という言い訳のしようがない問題点が発生した所で、KLabが製作委員会サイドから運営権を剥奪された可能性が考えられます。スクスタ2ndの炎上が大幅な損失を与えた事は紛れもない事実でしょう。


何故2期はスクスタ2ndとは完全な別物ではなく、改変でなければならなかったのか。
それは「スクスタ2ndに対する救済」が目的の1つだったからと考えています。別物で作り直した場合、「別物」が誕生するだけで2ndの存在と受けた傷は癒えません。2ndから味付けの調整を行ったアニメ2期を作る事で、2ndを「あなたの希望と相反した世界線」「けものフレンズ地獄説」の世界であり、プレイヤーの中ではアニメ1期+1st→アニメ2期→3rdと繋がっていると解釈する事も出来るのではないでしょうか。又、各シーズン単位で開始可能なので、新規プレイヤーは1stをクリア後サブシナリオ→3rdシーズンと進める事も可能です。
図示すると下記のようなイメージです。

スクスタ: 1st↓ →2nd →3rdseason
アニメ : (1期) →2期 →↑

スクスタにあった「生徒会でありつつランジュの手先となり同好会の活動を妨害する監視委員会」「理事長の権力を使って一部生徒の活動を侵害するランジュの母親」「同好会を破壊する為だけの存在でヘイトの象徴と言うべきスクールアイドル部」「プレイヤーキャラが次々と寝返る展開」等々の自由な校風という設定を無視した同人設定はカットされました。栞子周りも、「姉の薫子が破天荒な生き様で家族から半ば勘当状態という重めの設定」「三船財閥の令嬢という時代錯誤気味の設定」「人の適性を見抜けるという異能染みた特殊能力」辺りはアニメでは描写がなく、設定から除外されているのかも知れません。

母親の権力を傘に同好会を分裂させ活動を妨害したランジュはアニメでは「同好会に憧れて留学してきたが見解の相違で加わらなかったライバルキャラ」として描かれ、スクスタとは逆に同好会に頼らずゲリラライブ活動を行いました(対比表現の一種か)。


スクスタではヘイトが集中した所にメインストーリー途中で強制的にMVが挟まれ(他に3DMVが完成していない曲も沢山あった)、公開されたYoutube動画が荒れて評価のBADがGOODを超える事態に陥りました。


アニメでは導入部分でヘイトを向けないように苦心した様が伺え、ライブシーンは「同好会のピンチを咄嗟のライブで助ける強力な助っ人キャラ」として描かれました。再生数が300万を超えてスクスタの汚名は返上されたかと思います。放送初期はスクスタ2ndの再来を恐れる声もありましたが、


どれくらい凄いのかは把握していませんが、iTunes総合トップソング1位にランクインするなど、具体的な結果を出せる程になっているようです。



以下スクスタを意識して救済する演出と思われる個所を羅列します。
・1期の時点でそれらしき演出が幾つかあります。

「Awakening Promise」のライブシーンで、空から歩夢が降下してくるカットがあります。実際のライブのコーレスが「地球のみんな、ただいま」という初見には意味が分からない内容なのですが、ちょぼらうにょぽみの4コマで火星でスクールアイドルをやって帰ってくるという、やっぱりよく分からないものになっています。コーレスを補足する意味合いなのでしょう。
1期9話ではライブに出られるのは9人のうちから1人で、誰が出場するのかという話でした。相談の結果9人で人気投票をして選んだけど、ライバルだけど仲間として励まし合い、楽曲の歌詞も1人でいる事が当然だったのが仲間と時間を共有する楽しみを見出していく内容になっています。
現実の1stライブではアンコールを歌えるキャストをファンのペンライトの色の数で1人決めるという企画が行われ観客が困惑し、キャストが不安を述べるに至りました。9話の展開はこういった問題に対する救済だったのかも知れません。

・スクスタ炎上の一役を担った要因の一つに栞子の「適性」という単語があります。スクスタでは相手の適性を見抜くという異能染みた能力を持っており、相手を攻撃する材料として使っていました。アニメでは相手の行動を制限する為には「適性」という単語を一切使わず、相手を称賛する意味合いや自身がスクールアイドルになる事をためらう理由として使っていました。この単語をアニメで使用して調理したのも意味があって、ライブでのコーレスが「あなた達にはこのライブを楽しむ適性があります」となっており、アニメで無かった事にしてしまうと若干歯切れが悪くなる為昇華する必要がありました。果林の「スクールアイドルをやりたいという気持ちがあるならそれも十分適性じゃない?」という言葉が「適性」の意味合いをかなりポジティブなものにしました。
・11話で最後に55点を取って赤点を回避していましたが、この「55」という数字もスクスタ内で栞子が廃部の条件に提示した「全員全科目60点以上」のボーダーより低くても許されるという暗喩なのかもしれません。
・13話では栞子のライブにサプライズとしてランジュとミアがバックダンサーとして登場します。これはスクスタのランジュの、自分以外のスクールアイドルはバックダンサー程度の価値しかないという思想で愛と果林をバックダンサーにしていた事の対比による救済なのかもしれません。

前途多難な要件を乗り越え、虹ヶ咲2期はきれいに収まりました。炎上からの立て直しとしてはテイルズオブゼスティリアが良く上げられ、けもフレ界隈に残ったファンが内藤版の漫画を称賛する事があるのですが、ゼスティリアはufo作品としては円盤売上は伸び悩み、内藤版は推定5000部(詳細不明)でアマラン等を見ても芳しいとはとても言えない結果に終わりました。一度炎上すると立て直しは難しいものです。

けものフレンズ2と大きく異なるのは、KFPが奇跡の逆転劇を見せた功労者であるたつき監督とヤオヨロズを下請法違反疑惑を抱えた状態で降板させ、KFP製作委員会サイドが出自に問題を抱えて実際におかしな素行を多々見せているのに対し、
虹ヶ咲はアニメスタッフが続投し問題の原因の多数を占めたKlabが撤退、シナリオライター雨野智晴が(ツイッターウマ娘RTbotと化している点やメインストーリーの改善具合から見て)放逐され組織浄化に向かっている点です。
スクスタはマイネットゲームスに移管して予算規模は落ちた可能性はあるものの、メインストーリー未クリアでも挑戦可能な楽曲の増加にメインストーリーでの楽曲のスタミナダメージを低下してクリアしやすくしたり他機種への移行を行えるようにするなど改善を進たり奮戦しており、虹ヶ咲自体には勢いがあるので、焦らなければ巻き返しの可能性は十分見込めるのではと思います。
運営が移管してからはツイッター垢も業務報告みたいな内容が多かったものから、コンテンツ自体に愛着を持っているような内容が増えました。


「ノーミスなのに失敗扱いになる」事から、初期はスクフェスから入って速攻でやめるプレイヤーが頻発しました。これはゲーム性の問題で、スクフェスは純粋な音ゲーで技術だけの問題であるのに対し、スクスタは特訓やキズナボード育成でRPGのようにレベリングを行う必要があります。マリオ感覚でドラクエをして買い物をせず雑魚敵から全逃げして進んでいたら途中で進められなくなるような感じです。
逆に言えば育成を十分に行っていればミスだらけでもステージクリア出来ますし、オートモードならスコアがパーフェクト時と比べて2割減程度になってしまいすが音ゲーが苦手でもクリア可能です。サブシナリオや毎日劇場を見るだけでも楽しめるので、楽しみ方さえ分かれば敷居は下がるのではと思います。


その4 貢献が凄い

アニメを制作する場合だけでなく、ビジネスである以上収益を得なければありません。
従前のアニメ・ラブライブシリーズは「ラブライブの大会で優勝する」事が基幹となっていましたが、これはコンテンツとしての「ラブライブ」と無関係な架空の、言わばアニメオリジナルの設定であり、キャストやファンが実際にそのような大会を行う訳ではありません。

虹ヶ咲のストーリーはスクールアイドルやライブ活動そのものに焦点が当てられ、要所毎にライブを行ったりライブイベントを開いたりしています。架空のラブライブの大会の話を見てもそこがコンテンツを追うきっかけになる事はあれど「感動した」で終わってしまうのですが、実際のライブイベントの臨場感やキャストの心意気やイベントが作られていく様子が描かれれば、視聴者にライブイベントそのものに対する興味を与えられます。本家はその点でメディアミックスによる活動の一部という面が色濃かったのですが、虹ヶ咲は本来アニメ化の予定すらなく名目上はスクスタの宣伝アニメであるものの、制作陣の努力により「ラブライブというコンテンツそのものの宣伝アニメ」の形に近いものになっていると思います。
ビジネスとして成功した名作は作品単品が面白いだけでなく、周囲に副次的な恩恵を与えます。けものフレンズで言えば視聴者が動物に興味が沸いて動物園に向かう人が増えたり、同じく田中仁が脚本を勤めたゆるキャンの効果でキャンプに興味が沸いてキャンプ場やキャンプグッズに貢献する等です。サッカーのルールにそぐわないと難癖を付けてくる人もいるキャプテン翼ですが、漫画やアニメで見て興味が沸いてサッカーを始めた、というプロのサッカー選手も結構いたりします。

アニメ本編にはスクスタの小ネタが至る所に散りばめられており、ライブシーンではURのイラストが挿入されています。所々にスクスタを宣伝する要素があり、とっつきやすくはなっているのではと思います。又、マイネットゲームスに移行してからの運営は非常にアニメと連携していてアニメに連動したイベントを展開したりアニメを大事にしているのが伝わってきます。
アニメ連動のライブではアニメ本編と強くリンクしているのも特徴の1つで、ラブライブ関連雑誌の後押しもあり、メディアミックスの1つの理想形を成しているように思えます。けものフレンズでは風前の灯火で碌に宣伝も行われない中たつき監督らが孤軍奮闘していましたが、この辺りもその後の明暗を暗示していたのかも知れません。

アニメ虹ヶ咲の特徴として、「ライブ配信」があります。4話から配信イベントを行う展開が出てきて、5話では配信によるSIFのイベントの開会式、12話では無観客ライブよるラブライブ大会の予選、13話ではスイスで暮らすエマの家族がイベントを配信で視聴する様子が描かれています。
虹ヶ咲の活動経歴を語る上でライブ配信は欠かせない重要なもので、スクスタでもライブを動画で配信したりメッセージを伝えたい時に配信を活用するシーンが出てきます。
実際のライブを現地参加するにはチケットを確保し、資金と予定を用意し、地方民であれば宿や交通を確保し、その他細かいルールを守ったり(今なら検温等をクリア)して、やっと辿り着けるもので敷居が中々高いです。ライブ配信はこれらの問題を突破して手軽に楽しめ、イベント終了後も1週間程度はアーカイブ視聴して楽しめるようになっています。違法配信でも行わない限りは他人の迷惑を気にする事もありません。「ライブは現地で見なければ価値がない」という思想の人もいるかと思いますが、アニメを見て興味が沸いた人の足掛かりとしては有効です。ライブ配信をきっかけに現地参加しようとする人も目の前にいますし。
バンナム等イベント事業を行う企業の株主総出では、「将来性を考えて学生が気軽に参加出来るように学割のようなライブ席を用意して欲しい」という質疑が出る事が多々あります。条件の振り分け等が難しく実現は出来ていないようですが、ライブ配信はそれを担っている部分もあるのでは思います。学生だとスマホで動画やライブ配信を見る習慣があるので、将来お金が貯まったらいつか現地で見たい、となるかも知れません。
アニメ本編では健康の問題があっても見られるようにが発端で、以降も様々な問題を解決してくれる部分が描かれています。最終話では距離の問題(とキャパの問題も関わってる)を解決し、世界中にトキメキを届ける様子が描写されていました。現実の1stライブで海外にライブビューイングを行ったものをなぞっているのですが、その様を見た時に、同好会の活動ではあるものの世界中に感動を与えていて、「ラブライブ大会で優勝」が甲子園同等で凄い事ではあるものの内向的で器が小さいものに感じました。
実際、コンテンツとしてのラブライブは「甲子園で優勝」という内容としては凄いけど局所的なものではなく、もっと外向的な感動やメッセージ性を与えているのでは思います。




虹ヶ咲が抱えたハンデ
・監督、脚本、キャラデザ総替え
・作詞に畑亜紀ほぼ使えない
・原作が13億の赤字を出して移管したゲーム
・登場人物を救済する
・13人のメインキャラを全話登場させる
・13人のメインキャラ全員に見せ場を作る
・不遇だった後発の3人を救済する
・原作ゲームの宣伝をする
・コンテンツの柱の「ライブ事業」を宣伝する


これだけのハンデを抱えつつ見事にまとめ上げ、

 

 

 

 

 

 








【アニメ化予定無し!?】虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の苦労と成功の歴史を纏めてみた【女性声優】 - YouTube

 

https://lovelivedays.com/nijigasaki-1stlive-day2-report/










虹ヶ咲が抱えたハンデ
・監督、脚本、キャラデザ総替え
・畑亜紀ほぼ使えない
・原作が13億の赤字を出して移管したゲーム
・登場人物を救済する
・13人のメインキャラを全話登場させる
・13人のメインキャラ全員に見せ場を作る
・不遇だった後発の3人を救済する
・原作ゲームの宣伝をする
・コンテンツの柱の「ライブ事業」を宣伝する




www.youtube.com





参考

ストーリー | TVアニメ | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 - Wikipedia
アニメ虹ヶ咲2期 感想 ~1話編~ : 大地の神 †闇の間†

鏡は同じものを映さない――「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」2期1話レビュー&感想 - アニメとおどろう

「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」 感想戦|おにぎり|note

TVアニメ ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 全話感想まとめ!|信乃アルボ|note

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